夏と血圧

夏になると通院患者さんの血圧が下がってくる。必要に応じて降圧剤を調整する。
脳の血流量は通常の範囲内なら血圧の変動の影響を受けずに一定に保たれているのだが、
加齢、自律神経失調などでその仕組みがうまくいかなくなると、血圧が下がることで、
脳の血流量が減って、ふらつき、めまい、嘔心、ひどい場合は失神に至る。

血圧の管理はただ下げればいいというのではない。
無造作に血圧下げて、人間の中枢である脳が傷害されてしまうと取り返しがつかない。
脳の保護を第一義に考え、脳神経に対して愛護的に調整することが肝要である。