サリドマイド

サリドマイドは西ドイツで開発された薬剤で、睡眠薬として
有用であると認可されて1957年(昭和32年)に発売された。
睡眠薬としてだけでなく、妊娠時の「つわり」にも効く
とのことで多くの妊婦が服用した。
ところが生まれた子供の奇形(特に上肢)の原因である
ことがわかり、大問題となり、薬害裁判になった。
日本で推定1000〜1200人の被害が出たという。
こうして姿を消したサリドマイドだが、1990年代に
なってエイズに合併するカポジ肉腫によく効くことが
わかり、治りにくい皮膚病の治療薬として欧米では
復権しつつあるが、日本では未認可である。
薬は使い方を誤ると大惨事となる。少量より慎重に使うべきである。
特に妊娠の可能性ある女性にはひときわの注意が必要だ。

医療法人雄翔会 いまむら脳神経クリニック
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